毎年130万人もの人が訪れる夏の大阪の「天神祭」は、
ご存知の通り、宵宮が7月24日、本宮が翌7月25日。
その期間に、陸渡御、船渡御、奉納花火、天神祭ギャルみこしなど賑やかな行事が振る舞われます。
そして、実はもっと前から粛々と執り行われていることがあります。
すでに6月25日から、神童、猿田彦、随身、牛曳童児、牛曳童女の7名の方々に宮司が直接ご奉仕を依頼する装束賜式(しょうぞくたばりしき)が行われたようです。
ちなみに神童は5月中旬頃、西天満小学校の中から選らばれ、西天満に本拠を置く神鉾(かみほこ)講より推薦されます。
任命されるとすぐに散斎(さんさい)の期間に入り、この期間は喧嘩などは禁じられ、神童のご家族は御葬式にでることもできません。
さらに7月22日から24日は特に厳しい致斎(ちさい)となり、神童とその家族は牛肉や豚肉など四足の動物の肉を食べることが禁じられ、ネギ、ニンニクなどもご法度になります。
致斎の期間中は殺生は固く禁じられ、蚊一匹殺してもいけないそうです。
神童は神鉾神事では神職とともに乗船、大川に鉾を流します。
また本宮祭では梅の瑞枝(みずえ)をなかだちとして御神霊(ごしんれい)を御鳳輦(ごほうれん)に移した後、この瑞枝を持ってお供する瑞枝の童子の役を果たします。
船渡御では御神霊を奉安した「御鳳輦船」に乗るなど、天神祭の間、ずっと神様に付き添うのです。とても神聖なお役目ですね。